中井侍には侍おるんじゃー!プロジェクト!
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プロジェクト経緯
長野県天龍村は信州に春を告げる村と呼ばれ、長野県の最南端に位置します。残っている雄大な自然と逆行して人口はどんどん減少し、高齢化率は県内NO1になっています。しかし、角度を変えて見てみると長野県は日本で1番の長寿の県、そして日本は世界一長寿の国。つまり世界一お年寄りが元気な村!という事になり現在では「限界集落」→「元快集落」と自分達で文字をいじって前向きにいろんな活動に取り組み2年連続で「abnふるさとCM大賞NAGANO」にも輝くことができました。
2014年のCM大賞に選ばれた作品では「中井侍」という地域の急傾斜のお茶畑の映像を使っています。そのお茶畑の景色はとても綺麗であり、県内1美味しいお茶が採れるお茶の名産地なのですが、後継者不足が天龍村の中でも露骨に現れてくるところでもあります。(生産者はほとんど70歳以上)CM作りを通してこの中井侍地区の方と親密になったところから「この中井侍地区のお茶畑を残していきたい」と考えるようになり、翌年の2015年から地区の方と新たな事業を実行していくことになりました。地区の方たちがお茶を繋いできた達人集団「お茶むらい」であると自覚し、この地区のお茶を持続していくための活動を実施するプロジェクトがこの『中井侍には侍おるんじゃー!プロジェクト(以下侍プロジェクト)』です。
そもそも 中井侍地区とは・・・
この地区には2019年の全国秘境駅ランキングで13位にランクインしたJR飯田線の中井侍駅があり、天竜川と並行して走る線路の上側には急な斜面にぎっしりとお茶畑が広がります。霧があるときにはまるで「天空のお茶畑」。中井侍には19軒民家があり、そのうち17軒がお茶農家。そして集落には小さいながらもこだわりの詰まったお茶工場があります。同じ地区でも一軒一軒味わいが異なるのがこの中井侍のお茶の特徴。毎年県内で実施される緑茶の品評会では中井侍地区のお茶が上位を占めている状態です。そんな美味しいお茶ですが、農家ごとに毎年出すお客さんや販路が決まっていて、なかなか市場に出回らないまさに「幻のお茶」。店がない中井侍地区で販売はしておらず、村内でも2〜3軒の農家さんの茶葉しか買う事が出来ませんでした。中井侍のお茶の美味しさや異なる味の感動をよりたくさんの方に味わってもらいたいと地区の方々にお願いしたところ、初年度は9軒、2年目には10軒、3年目には11軒の農家さんが協力して下さる事になりました。
侍プロジェクトの内容
1、中井侍駅に隣接した緑茶カフェ
2、2番茶シーズンに実施するお茶摘みツアー
3、各農家さんの味の違いを楽しめるお茶のパッケージ作成